長いこと雇われ人生を送っていると、良くも悪くも会社としての体質に色々なことを考えます。
社長と近い距離で働いている現在、お店としてどうあるべきなのかを追求したいという気持ちが、ここ数年今までより強くなりました。
社長のパートナーとして働くためには、まずは社長の会社に対する理念や方向性をしっかり理解した上で、行動したい。
そう思っていました。が、社長にとっては、かえってそれが煩わしかったようです。
自分が社長となったらどうしていきたいか。それを整理するために、このブログを書いています。
会社のスローガン
「会社のスローガン」として掲げられた言葉は、「汗と涙」。
素晴らしいなぁ、そうあるべきだと思いました。
企業理念や会社のスローガンと言った「社長の信念」は、働く社員にとって大きな意味を持ちます。
何かに困った時、自分が先走った時、人に迷惑をかけた時、
仕事のありとあらゆる苦労に「その言葉」で冷静に方向性を見出すことができる場面が必ずあります。
自分の行動指針ともなりえる、大きな意味を持ちます。
ずっと、社長に作って欲しかった「話す機会」
ただ、どんな時も社長の信念を呼び起こすためには、繰り返し意識に刷り込むことが必要不可欠です。
ただ、そこに貼ってあるだけではただの啓発ポスター以下のゴミです。
社長が折りを見て「我が社の理念とは」という発信を行い、従業員の意識を同じ方向に導く努力をせねばなりません。
それが突出したのが宗教なのかもしれません。現に、企業でも、理念を宗教のように唱和するところも少なくありません。
受け取り方によっては「洗脳」などと言われたりもしますが、自分が希望して所属した(就職した)組織の考え方をしっかり頭に入れるには、ただ「そこにあるだけ」では不十分なのです。
では、「社長の私はこうしたい」と普段から皆に言っていればそれでいいのか。
もちろん必要ですが、社員1人1人に言って回るのも大変です。
そこで、必要なのが「話す機会」です。
ミーティング、面談、会議など、社長と社員が同じ空間で話をする場面が必ず必要です。
これはどの上下関係でも同じで、上司部下は流れる仕事の毎日ではお互いに意思表現が十分にできません。
その「話す機会」の質を高めるのも社長の重要な役割です。
トップダウンのただ言い落とすだけの連絡ではなく、小さい規模の会社ほど自由闊達に意見交換できる、それが理想ですよね。
もちろん、部下側も提言するにはしっかりした事実・数字を固めて、ただの個人の解釈や感想を言うだけにしないという、「聞いてもらう努力」も必要です。
本当の意味で「話す」ことの「習慣化」
こういった意思疎通は、一朝一夕でできる物ではありません。
定期的、常日頃、「コミュニケーションを習慣化する」仕組みづくりが非常に大事です。
特にネガティブなことほど、色々なことから身を守りたいと本能的に察知してしまうのが日本人です。
「言いたいことを言おう」なんて言ったって、言えるものではないですからね。
ただ、そういったネガティブなことほど、会社として目を向けなくてはいけない事柄が潜んでいるのは誰もがわかっていますよね。
できればなるべく短いスパンで、気づいたことをつぶさに報告する、
どんな小さいことも。
社長が上座でドンとした会議ではなく、なるべく気軽な雰囲気で話せる空気感、タイミングなど、日頃からの気遣いが大事です。
そういった「風通しの良い会社」が時折クローズアップされますが、本質的な「働きやすさ」とはそこにあります。
「進上・提言・意見・具申・提案」など、自分の考えを表現する日本語はたくさんあります。それだけ、古来から自分の考えを表現するのは日本人にとって難しいことだったと言うのも読み取れます。
「みんななかよく、いざこざはなく、楽しくいこうよ!」というだけの上っ面の過ごしやすさを追求した今私のいる組織は、人間の負の感情がありとあらゆるところに吹き溜まった理想とはかけ離れた会社です。
意思疎通の機会を失われた組織はどうなるか
意思疎通の機会を失われた社員はどうなっていくか、今身をもって実感しています。
組織として、死と同然です。
陰口、文句、愚痴という、なんの生産性に関わらない、ただのうっぷん晴らしが横行。
業務連絡すらなされないために、このコロナ禍で状況が刻々と変わる中で今後の営業戦略どころか、明日の営業の仕方すらわからない。
価値観の近いもの同士がくっつき、派閥のようなものができる。互いに疑心暗擬になる。
会社の問題点を放置して、問題点だという認識すらなくなる。そして、必ず「誰かのせい」という考え方に固執する。
自分たちが他より優れていると錯覚し、成長する努力をなくす。
近隣の同業他社を卑下し、自分たちよりも優れている部分に目を向けない。
全てにおいて、思考停止した会社となる。そしてそれが、全く見えない人間の深層心理下で進んでいく。
従業員同士のいざこざには関わらず、誰かが「辞める」と言うまで放置。そして、それに関わった者の責任を問う。
仕事に対して真摯であればあるほど、時に仲間とぶつかります。しかし、それは組織としては健全です。そうなった時に、「これからどうするのか」という話し合いをできる土壌づくりができていれば、必ず活きる意義のあるものです。
社長は、社長の苦悩がある。
私は、それがわかりません。まだやったことがないからです。
だから、社長になってみたい。
会社を動かす、と言うのはどういうことなのかを経験してみたい。
こういう面倒な性格なので、基本嫌われます。まさに出る杭はってヤツです。
お互いの空気感よりも、「こうしたい」「自分の軸として正しくありたい」と言う気持ちを優先し、相手を不快にさせてしまう失敗も多々あります。
そんな人間の元に誰かついてきてくれるのか。
その流れの中で自分がどう成長できるのか。
限られた人生で、自分らしくあるために頑張ってみたいです。
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